お客様との「事業の発展」を共通の目的を達成するために心がけている言葉を紹介します。
◇自由な論議、平等な人間関係
ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんがもっとも影響を受けたと語るのが、名古屋大学大学院時代の恩師である坂田昌一博士です。研究室での自由闊達な議論を大切にした「議論は自由に、研究室では平等だ」という言葉が、ノーベル賞へとつながる、益川さんの原点となったそうです。(「益川敏英の「あなたがいたから」運命の人坂田昌一」・NHK「こころの遺伝子」制作班=編)私は、この言葉をアレンジして、「自由な論議、平等な人間関係」としました。それぞれ立場は違っても自由に発言できる雰囲気、また、それを受け入れる器量も必要です。議論によって、様々な考えが横断的に広がっていきます。その過程で、教えたり教えられたり、お互いに切磋琢磨できますし、誰も気づかなかった新しい発見に至ることもあります。そんな自由と平等の中で、議論のできる人間関係を持ちたいと思います。
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◇熱い胸、冷たい頭
イギリスの経済学者マーシャルの言葉です。
「熱い胸」とは、人の痛みや思いを理解し共感する力、「冷たい頭」とは、ものごとを感情的にとらえるのではなく、冷静に分析し、解決の道すじを論理だてて組み立てる力のことをいいます。また、これらに行動力や実践する力として、「逞しい腕」を加えることもあります。 ものごとに対し、3つの力(感性、理性、行動)を統一的にとらえて、活動していけたらと思います。
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◇むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、 ふかいことをゆかいに、ゆかいなことをまじめに書くこと
私の最も敬愛する作家・劇作家である井上ひさしさんが、自分に課した創作の基本姿勢を記した言葉だそうです。
私は、お客様にお伝えする際に、知らず知らずのうちに「やさしいことをむずかしく、むずかしいことをあさく・・・」となってしまう場合があります。わかりやすい文章を書いたり、わかりやすく語ることは、人に対するやさしさだと思います。この言葉を念頭において、お客様と良好な人間関係を持ちたいと思います。
実は、この文章にはその後があります。井上ひさしさんの三女・井上麻矢さん(㈱こまつ座代表取締役社長)によりますと「まじめなことをだらしなく、だらしないことをまっすぐに、まっすぐなことをひかえめに、ひかえめなことをわくわくと、わくわくすることをさりげなく、さりげなすことをはっきりと」と続いているそうです。(「夜中の電話父・井上ひさし最後の言葉」)
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